腹水貯留(ascites)は OHSS〈卵巣過剰刺激症候群〉の代表的な臨床所見
🌸 そのとおり! 腹水貯留(ascites)は OHSS〈卵巣過剰刺激症候群〉の代表的な臨床所見 です。特に 重症(grade 4 以上) に分類される際の決め手の一つになります。(pmc.ncbi.nlm.nih.gov, emedicine.medscape.com, dynamed.com)
なぜ腹水がたまるの?🩸➡️💧
hCG 刺激で肥大した黄体・顆粒膜細胞が
**VEGF(血管内皮増殖因子)**などの透過性サイトカインを大量放出
毛細血管透過性↑ → 血漿水分が腹腔・胸腔へ漏出
その結果、腹水・胸水・血液濃縮・低血圧などが出現
実際、重症 OHSS 患者の腹水からは VEGF 活性が非常に高いことが報告されており、抗 VEGF 抗体で透過性が 70 % 以上低下したという実験データもあります。(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
症状と重症度分類(抜粋)
区分 | 主な所見 |
---|---|
軽症 | 卵巣腫大のみ |
中等症 | 腹部膨満+超音波で軽度腹水 |
重症 (Grade 4) | 臨床的腹水 ± 胸水、呼吸苦 |
重症 (Grade 5) | 上記+高度血液濃縮、腎機能低下、血栓症 |
(Medscape/DynaMed の最新ガイドラインより整理)(emedicine.medscape.com, unboundmedicine.com)
管理のポイント🎯
入院管理:急速な腹水進展・呼吸苦・ヘマトクリット > 45 % など
体液バランス厳密管理:輸液+アルブミン、尿量・電解質モニター
腹水穿刺(パラセンテシス):症状緩和・腎血流改善
血栓予防:ヘマトクリット高値&血液濃縮 → 低分子ヘパリン投与を検討
🌼 まとめフレーズ
「OHSS の腹水は VEGF 由来の“毛細血管リーク”」
だから 腹水貯留=重症サイン と心得て、早期に循環管理と血栓予防をスタートしましょう✨
コメント
コメントを投稿