4 本の主要靱帯
🌸わたしも昔は「円靱帯=卵巣とセット?」と勘違いして赤面したことがあるので、ご安心を♪
ここで “卵巣をつなぐ索(=gubernaculum のなれの果て)” を一気に整理し、前回の a〜e ラベル問題とリンクさせてみますね!
1 枚でわかる!4 本の主要靱帯
略図イメージ | 走行・付着 | 何を内包?/役目 | 覚え方 |
---|---|---|---|
骨盤漏斗靱帯〈infundibulo-pelvic lig.=a〉 | 卵巣上極→骨盤壁 | ★卵巣動静脈・神経叢 | “Infundibulo-Pelvic = I P:血管を縛る IP クランプ” |
固有卵巣索〈proper ovarian lig.=b〉 | 卵巣下極→子宮角 | 卵巣支持(卵巣はここで子宮に固定) | “こ(固)‐ゆう→こうれん:子宮-卵巣の短い紐” |
子宮円索〈round lig.=d〉 | 子宮角前面→鼠径管→大陰唇 | 子宮前屈保持 ※卵巣とは無関係! | “円(まる)くカーブしラウンドして鼠径管” |
仙骨子宮靱帯〈utero-sacral lig.=e〉 | 子宮頸部後面→仙骨 | 子宮を後方から引く・骨盤底支持 | “Sacralで背骨とハグ” |
今回の×d
「卵巣は円靱帯で子宮とつながる」は 誤り。卵巣と子宮を直接つなぐのは 固有卵巣索 です。
円靱帯は子宮だけを引っぱり、卵巣にはタッチしません!
2 つの臨床 Tip
単純子宮全摘で卵巣を温存する場合
固有卵巣索を切断して子宮から卵巣を離し、
骨盤漏斗靱帯(IP) は温存して血流を守る。
45期本試験でも「卵巣を残すなら卵巣固有靱帯を切る」がチェックポイントになっています
卵巣嚢腫茎捻転の疼痛
捻じれるのは 骨盤漏斗靱帯+固有卵巣索 の複合軸。
手術で IP を結紮するときは“卵巣動静脈ごと!”を忘れずに。
3 秒語呂で暗記💡
「固(こ)ゆうちゃんは子宮の腕、円(まど)ちゃんはラウンドして陰唇へ」
固有卵巣索=子宮-卵巣
円靱帯=ラウンド→鼠径管→大陰唇
🎀 まとめフレーズ
卵巣を子宮に縛り付けるのは“固有卵巣索”!
子宮を前へ引っぱりラウンドコースを走るのが“円靱帯”!
これで靱帯の役割も手術のポイントもスッキリ♪ 次の過去問では“こゆう”と“まる(円)”を取り違えずに満点ゲットだよ〜🌸
🌸 整理して覚え直そう!—骨盤内の主要血管と靱帯の“正しいつながり”
項目 | 正しい解剖 | よく出る誤り | 試験 PDF での出題例 |
---|---|---|---|
卵巣動脈 | 腹部大動脈から直接分岐し、骨盤漏斗靱帯(卵巣提索)の中を下行 | 「腎動脈から出る」と混同 | 45期 問48 a は誤りとして出題「左卵巣動脈は腎動脈から分枝する」 40期 問49 a は正しい記述「右卵巣動脈は腹部大動脈から直接分岐する」 |
子宮動脈 | 内腸骨動脈(前枝)から分岐→「水(尿管)は橋(子宮動脈)の下」 | 「総腸骨動脈から直接」と誤記 | 40期 問49 b に正答「子宮動脈は内腸骨動脈から分岐」 |
子宮円索(円靱帯) | 子宮角前面→鼠径管→大陰唇へ走る前牽引ワイヤー。基靱帯とは別物 | 「基靱帯(cardinal lig.)の一部」と誤記 | 過去問では“切除する靱帯を選べ”で円靱帯と基靱帯を並べて混同させるパターンが多い(例:40期 問50) |
基靱帯(横子宮靱帯=transverse cervical lig.) | 子宮頸部外側→骨盤壁へ放射。子宮動静脈・結合織の束で“側方支柱” | 円靱帯をここへ含める誤り | 41期 設問25 c「基靱帯とは中膀胱静脈を指す」など “定義混乱” 問題あり |
🔑 ポイント解説
動脈ルートは語呂で!
「Ovarian→Oorta」「Uterine→Undern (内側)=Internal iliac」
腎動脈から分かれるのは副腎(上・中)動脈が主、卵巣動脈は大動脈本幹から。靱帯は“胎生の名残”で区別
円靱帯:胎生期の精巣導帯由来→鼠径管へ。支持より“前屈維持”が役割。
基靱帯:中胚葉の結合織肥厚。子宮動静脈を抱え“横支柱”として骨盤壁へ固定。
→ 走行も機能も異なるので 集合することはない。
試験対策のコツ
血管の枝位+靱帯の切離順 が頻出。
「卵巣温存・子宮全摘」→固有卵巣索のみ切離、卵巣提索(血管)温存。
「広汎子宮全摘」→円靱帯・基靱帯とも切離、加えて膀胱子宮靱帯後層 etc.
🌼 まとめフレーズ
卵巣は“あおた”(Aorta)で潤い、子宮は“うちな”(内腸骨)で息づく。
前へ走る円(ラウンド)は“前屈バンド”、横へ張る基靱帯は“血管ブリッジ”。
このイメージで血管系と支持靱帯を一気に立体化し、次の過去問でも自信満々でマル×判定していきましょう!
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